離職率・人材育成の改善に向けた人事制度改定
業種 | 製造業 |
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規模 | 国内:500名 / 海外:1,700名 |
創業年 | 非公開 |
ご相談の経緯
同社の顧問税理士から「若手社員の離職に困っているそうだから…」と、ご紹介いただいた案件です。
A社の担当役員(人事と経理を主にご担当)と総務部長にヒアリングを行ったうえで、当社から人事制度改定について提案し、その内容が採用されました。
導入前のお悩み
「うちは年寄りばっかりだ」「給料も安いし、やめるよね…」という会話が印象深かったA社の担当役員と総務部長との面談。
話を進めてわかったのは、新卒採用をしている一方で、離職者も多いことです。
当然のことながら、大きな課題だったのが「若手社員の定着」でした。
さらに先代から会社を引き継いだ社長は40代ですが、その他の役員の方々は60歳を超えており、自分たちの後任を含めて、これから会社を支える人材が必要だとの強い危機感がありました。そのため「将来に向けて、会社の核となる人材をどう育てるのか」がもう一つの課題でした。
一方、社員にはそうした危機感がなく、業績が悪い中でも「給料を上げてほしい」との要望が強くありました。
実は紡績メーカーであるA社ですが、利益のほとんどが不動産業によるもの。本業は赤字が続いていました。
かつては10以上もあった工場は、いまでは1つに集約。
これは「創業からの事業を残したい」との社長の思いがあったからです。会社として利益はあるものの、工場部門は赤字。
そうはいっても給料を上げなければ人が辞めてしまうという悪循環…。人事制度でさまざまな課題をどのように改善していくかが重要なポイントでした。
弊社からの提案内容
一連の課題に対して、当社として以下の3つをご提案させていただきました。
①人事基本デザインの再構築
評価制度・報酬制度・教育制度など人事に関わる諸制度を、経営理念・経営ビジョンを達成するための“ツール”として、一体的に運用されるように基本デザイン(=人事制度)を再考する。
②人材育成につながる評価制度の構築
評価制度を「社員の点数付け」の制度ではなく、あるべき社員像に近づいてもらうための「人財育成」のツールとして運用できるように、評価シートや運用の仕方を見直す。
③持続可能な報酬制度への転換
業績や業務スキルとの連動をより強めた報酬制度へと転換することで、安定的な経営を目指す。また、評価制度としっかり連動させることで、社員の貢献度に対して公平に報いる。
上記の中で特に注力したのが、②人財育成につながる評価制度の構築です。
その理由としては、A社の課題を解決するには、若手社員を辞めさせないだけでなく、定着と育成までを見据えた人事制度の設計が必要だと考えたからです。
実はA社の現場では、いわゆる職人気質の社員が多く、「背中を見て学べ」という昭和的な技術の継承方法が主流でした。
当然、部下に声がけを行うなどのマネジメントはされておらず、合わせて上司から部下に人事評価の結果を伝え、課題について話し合うフィードバック面談もできていませんでした。「人が育つ組織」とはいえない状態です。
そこで評価制度を「人財育成」のツールとして運用できるように、評価シートや運用の仕方を見直しました。
これにより育成目線で面談していくことが可能になります。同時に、評価の基本的な考え方や面談の仕方、目標の立て方などを理解していただく評価者研修も実施。管理者たちにも「どう部下を育てていけばいいか」を考えてもらえるように促しました。
使用した手法
評価者研修による、管理者に対するマネージメント(目標の立て方、面談の仕方など)の理解促進。
料金
非公開(詳しくは資料請求をお願いいたします。)
お客様からのフィードバック
人事制度を構築するにあたり、月に2回定期的なミーティングを実施しました。
ミーティングの進行がスムーズなことに加え、予定の時間通りに当日の議論をまとめ終えることに対して、A社様から「しっかりしている」とのお声をいただきました。
意見の発散・集約が求められる会議の取り回しやタイムマネジメントは、コンサルタントの基本スキルとして当社も常に気を付けている点です。
また、今回は人事制度の構築とは別に労働組合からの質問対応も行いました。
A社には顧問契約している社会保険労務士がいなかったため、それに代わる役割も果たしたことで感謝のお言葉をいただいています。
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